コウケントー光線治療の由来 その4

光線治療禁止令

いろいろな症例はこちらから!!

昭和10年春、警視庁より最初の光治療の禁止令が出された。理由は「有害」。

実は当時、治療の講習修了者が履歴書を添えて警察に届け出をすれば、光線治療業の看板を掲げて営業することができたため、東京だけでも治療業者が爆発的に増え、150名ほどに膨らんでいた。そんな状況だったため、警察も医者も穏やかならぬ心境になったのであろう。

それでも、この光線には有害と思われる紫外線が少ないので、その証明をして間もなく禁止は解かれたそうだ。

しかし、昭和15年、再び禁止令が!

理由は、光線治療に使う「コウケントー」(当時はカシセント―と呼ばれていた。)には多量の紫外線が含まれているから、医師でない者の使用は危険—ということだった。

そこで、黒田氏は、

・長年の営業で有害だった事実はない

・使用する光線には微量の紫外線はあるが、有害な紫外線はない

こうしたことを立証して禁止の解除を願ったが、弾圧は強まるばかり。全国の2000余りの光線業者にも影響が及んだ。

(治療院、2000件もあったん!?)

そう、本当に良いものは、人づてに伝わるものなのだ、いつの時代も。邪魔が入らなければもっと普及するはずだ…。

[ad#ad2]

禁令解除の請願活動

こんなに人助けになるものを禁止されては、黒田氏も黙ってはいられなかった。有力な政界、陸海軍の名士の方々から多数の署名を集め、国会に禁止令解除の請求をしたのだ!

結局、昭和15年2月に厚生省の医務課長室で衆議院議員や医務課長ほか数名の立会いの下に、東京工業大学助教授・理学博士竹内時男先生が、光線治療の紫外線量の測定をした。

その結果…

1)ガラス越しの太陽の紫外線 20.0

2)60ワットの電球の紫外線  10.0

3)光線治療の紫外線      6.0

以上の結果、無害が証明された!!

こうして、昭和16年3月、厚生大臣が禁止令解除を発表。

めでたし、めでたし…

と思いきや、またもやまさかの禁止令?!

[ad#ad2]

3度目の正直

軍に採用されたり、政友会総裁 鈴木喜三郎氏をはじめとする政界の重鎮たちにも治療に効果を発揮したコウケントー。

ちなみに以下の方々に用いられた記録がある。

竹田宮大妃殿下 (慢性甲状腺炎 S11.1月)

・閉院若宮殿下 (S18)

賀陽宮家(S13)

東伏見宮大妃殿下(S14)←なんと、岩倉具視のお孫さん!!

山本達雄 (第5代 日銀総裁~大蔵大臣等)

桜内幸雄 (大蔵大臣)

山崎達之輔 (農林大臣・文部大臣)

鳩山一郎 (総理大臣)

三土忠造 (大蔵大臣・文部大臣)

平生釟三郎 (文部大臣・甲南大学設立・東京外大で二葉亭四迷と首席を争う)

・・・・

他にも歴史に詳しい人であれば、知っているであろう面々がいる。

しかし、それにもかかわらず昭和22年またも禁止令が!!

そこで全国津々浦々の業者たちは、国会に法律改正を請願。

結局政府は、「医師でない者が施術しても害がないか、有効であるか」を目的とした6か月にわたる臨床実験を行った。

結論

療術は無害な施術だけを認める」という政府の方針が国会においてはっきりと表明されているが、実際にこのコウケントーによる光線治療が現在許可されていることは、無害であることが立証された証である。

現在に至るまで、治療院からエステサロン、プロスポーツ選手に至るまで用いられているコウケントー。

しかし、実際にこれを知っている人はほんの一握りの人に過ぎない。

個人的に思うことは、やはりここまで素人に効果的に治療を施されてしまっては、医者の商売、あがったり…という事態が生じかねないので、どこぞからの圧力で普及が阻まれているのではないだろうか…という点である。

地域にもっと普及させて、各町の自治センターなどに数台を貸し出し用に置いておき、使い方をしっかりと指導して地域住民が活用すれば、日本の医療費は大幅に削減される気がする。

(そんなん、絶対ムリやって!!)

その通り。しかし、まずは各自が体験することでこの輪が広がっていき、いつしかそれが実現することを願って止まない。

[ad#ad2]