~示談斡旋 予習~
日取りが決められ、いよいよ決戦…いや、斡旋の日が明日に迫った。
その晩、さらに効果的に訴えるポイントはないか総合的に見直しをする。
加害車両の構造の図面を再度確認。と、その瞬間、ひらめいた!
この車両のボンネット部分の長さは尋常ではない。それは以前から分かっていたことだが、正確な数字を確かめたところ、なんと運転席の本人の目線の位置から車両の前方先端までがなんと、ほぼ3mなのだ。しかも、車高は1.2m。
(どんだけ、ひらべったい車や?)
そうだ、カモノハシのくちばしのごとく前方に平らに突き出たスペシャル合法改造車。
当然、運転手の目線は、地面から1mあるかないかといったところだ。
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見えてきた現実
実際に床から1mの高さに座り、そこからメジャーで3mを測ってみた。
すると、運転手の目線はどうがんばっても渋滞の車の隙間から反対車線の車両が来ることは、確認できない。なぜなら、その道幅が6mだからだ。
車線半分が3m。運転席から車両前方まで3m。つまり、車体前方3mが反対車線を完全に塞ぐ位置まで出前進しなければ、低い目線で渋滞車両の隙間から安全を確認することはまったく不可能ということだ。
これだ!これで、車両の特殊性が無謀な運転につながったことも証明できる!
急いで、要点のメモを取る。
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更なるひらめき
それに加えて、「購入して1ヶ月未満の不慣れな74歳」というポイントを、何とか納得のいく仕方で強調できないものか考える。
ひらめいた!
例えで訴えるのはどうだろうか? 通常、車両の保険に入る場合、年齢が若いうちは、月々の支払額が非常に高くなっている。なぜか?それはまだ経験が未熟で、判断力も欠如しやすいため事故を起こしやすいからではないだろうか。
今回の場合も、相手は、特殊な車両に関し「経験が未熟で判断力も欠如しやすい」という、まさにピッタリの状態であった。この点も通常の判例が当てはまらないことの根拠にならないだろうか?
(さあ、どうやろか?あんまり意気込みはると、がっかりしまっせ~)
そうだ、これらが決め手になるという確信は、もちろんない。だが、自分なりに最後まで考え抜いた納得のいく説明ができるのであれば、たとえ、うまくいかなくとも諦めはつく。
さあ、いよいよ本番だ!
~・~・~・~
追記:やはり、どんなことでも視点を変えて、再度考えるのは大切なことだ。それが、その件で直接的には役立たないことも多々ある。しかし、そのように考える習慣を持ち続けるなら、他の分野において、「ひらめき」を役立てられる日が来るに違いない。
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